7月の関西ダンマサークル「読書会」のレポートです。個人的な内容の要約と感想です。長文ですが、よろしければ目を通してみてください。
▼2026年 7/25(土)関西ダンマサークル「読書会」
・参加者10人
・最初に皆さんで「慈悲の瞑想」を行いました。
Abhiṇhapaccavekkhitabbaṭhāna
「度々観察事経」(『増支部』5-57)
https://komyojikyozo.web.fc2.com/an/an05/an05c057.htm
●テキスト
PDF施本
https://j-theravada.com/wp-content/uploads/2018/12/itutunoshinri_web.pdf
・常に観察すべき五つのこと
・内容:いつでも思い浮かべるべき五つの項目がある
・対象者:男であれ女であれ、在家であれ出家であれ、人間なら誰でも
・目的:酔いから醒め、無執着の真理を知るため
・観察する五つの項目とは
・①老い、➋病気、③死、❹私の好きなものはすべて変化し、離れていく、⑤業
①老いという性質(Jarā dhamma)
・Jarādhammomhi, jaraṃ anatīto’ti abhiṇhaṃ paccavekkhitabbaṃ itthiyā vā
purisena vā gahaṭṭhena vā pabbajitena vā.
・私は老いるものであり、老いという性質を乗り越えていない。このことを女性も男性も在家も出家も常に観察すべきである。
➋病気という性質(Byādhi dhamma)
・Byādhidhammomhi, byādhiṃ anatīto’ti abhiṇhaṃ paccavekkhitabbaṃ
itthiyā vā purisena vā gahaṭṭhena vā pabbajitena vā.
・私は病気になるものであり、・・・
・生きることは生老病死という変化
・しかし、若さや健康に酔っていて、身口意という行為において悪行為をしている。
・体力があり、時間もある、何でもできる、どこにでも行ける、やり直し取り返しがつく、未熟でも若いから許される、ふざけることが楽しい、この美貌があれば何とかなる、この強さがあれば怖いものはない、若気の至りという過信などの若さ
・健康であることに夢中で、好きなものを食べられる、浴びるほど飲んでも平気、感覚器官も鋭敏で、楽しいことはずっと続けられる、疲れても一晩寝れば大丈夫など、健康であることに酔いしれている
・いつまでも若く、健康であるという慢心で、悪行為(不善)をしてしまう
・しかし、現実は一日一日老いている、一秒一秒劣化している
・「私は老いる」「劣化するという性質がある」ということを知らない
・「自分は老いるのだ」と現実を観察することで、若さ対する酔いから目覚める
・老いを観察することは、自分の行為に対するお守りとなる
・他人から自分の行為を制限させるのは嫌だ
・「あれをしてはいけない、これをしてはいけない」と言われると窮屈
・自分自身で「老いる」という本当のこと、事実を知って、自己制御することが執着からの解放となる
・自分の判断で善悪を判断できるようになる
③死という性質(Maraṇa dhamma)
・Maraṇadhammomhi, maraṇaṃ anatīto’ti abhiṇhaṃ paccavekkhitabbaṃ
itthiyā vā purisena vā gahaṭṭhena vā pabbajitena vā
・私は死ぬものであり、・・・
・生命は生きることに対して酔っている
・自分の命が一番大事だと思う
・生きることを最優先する(身を守ろうという衝動)
・生きるためならどんな残酷なことでもしてしまう
・他人の命を軽視する
・主権や覇権争いなども命に対する酔いが原因
・嫁姑問題や人間関係、競争や戦争なども生きることへの慢心から起きている
・これは輪廻の罠でもある
・永遠や絶対的な幸福があるという邪見
・「生きることは素晴らしい」「命は尊い」という邪見
・生きることを賛美する(生への絶対的価値)のは、恐ろしい輪廻(システム)による完全な包囲網
・自分が生き延びるためになら、どんな残忍で無慈悲で惨い極悪非道なことでもやってしまう可能性がある
・それらは生に対する執着であり、命の慢心である
・死を観察する
・自分も死ぬのだと理解する
・死ぬこと、壊れること、消えること、なくなっていくこと、終わること、を観察する
・存在(命)が脆く一瞬であることを知る
・命は必ず死ぬ、この理解が自分を守る
・生の酔いから目覚めさせる
❹私の好きなものはすべて変化し、離れていく(Sabbehi me piyehi manāpehi nānābhāvo vinābhāvo)
・Sabbehi me piyehi manāpehi nānābhāvo vinābhāvo’ti abhiṇhaṃ
paccavekkhitabbaṃ itthiyā vā purisena vā gahaṭṭhena vā pabbajitena vā.
・私の好きなものはすべて変化し、離れていくものである。・・・
・自分の好きなもの、気に入ったもの、喜びを感じるもの、いわゆる愛着あるもの
・愛着あるものに支配され、それらに酔いしれて悪行為を犯してしまう
・子どもや奥さんや旦那、家族や親族、犬や猫、お金や財産、マイホームや土地、コレクションや宝物、仕事や会社、立場や権威など
・「自分のもの/自由にできる」と思っていたものが、思い通りにならなくなり、どんどん自分から離れていく
・離れていくことで喪失感を味わう、精神的な苦痛、悲しみ、寂しさ、堪らないという苦しみを感じる
・覚りのレベルでは、愛着を捨てるのは上記のものなどではない
・肉体の眼耳鼻舌身意にから入力される、色声香味触法に対する愛着を捨てなければいけない
・あらゆるものは変化し、自分のものではく、自分から離れていくという現実を観察する
・「死ぬときには何も持っていけない」「手離す方が楽」と理解する
⑤業(Kamma)
・Kammassakomhi, kammadāyādo kammayoni kammabandhu kammapaṭisaraṇo.Yaṃ
kammaṃ karissāmi kalyāṇaṃ vā pāpakaṃ vā – tassa dāyādo bhavissāmī’ti
abhiṇhaṃ paccavekkhitabbaṃ itthiyā vā purisena vā gahaṭṭhena vā
pabbajitena vā.
・私は業で作られ、業を相続し、業から生まれ、業を親族とし、業に依存している。私の行為の結果は、善いことであれ悪いことであれ、私が受ける。・・・
・業の理解は少し難しい
・業とは、行為の結果と説明される
・あるいは業とは意志であると説明される
※意志とは行為の原因となるエネルギー
・この世(輪廻システム)には因果法則があり、行為にも結果が従う
・存在という命もまた因果法則の中にあり、業というエネルギーが影響している
・行為の結果により、幸不幸を感じたり、物質を得たり失ったりしている
・行為の結果から逃れることができない
・どんな行為(意志)をすれば幸福になるのか、どんな行為をしたら苦悩が現れるのか、善悪を知ることが大事
・業を観察するとは、因果法則を知ること
・これらの五つの項目をいつでも思い出し、観察する
・そうすることで悪行為から身を守ることができる
・酔いから醒めることができる(執着を捨てる)
・幸福になる(苦しみが減る)
・最終的に解脱に達する(無執着となる)
・仏道の目的地へと導くガイド
・仏道は安全な道、現実を観ること
以上
長文をお読みいただき、ありがとうございました。
何か感想やご指摘などありましたら、遠慮なくお教えください。よろしくお願いいたします。
次回はみんなでダンマ・ディスカッション8/23(日)に行う予定です。





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