レポート公開|12/14 (日)関西ダンマサークル「読書会」レポート①(瞑想経典編「瞑想による覚りへの道」2回目 ※最終回)※ハイブリッド型

12/14(日)関西ダンマサークル読書会のレポート①です。テキストは「瞑想による覚りへの道」、二回で読み終わりました。たくさんの方にご参加いただき、誠にありがとうございました。長文になりますが、ご興味ありましたら読んでみてください。

▼2025年 12/14(日)関西ダンマサークル「読書会」
・参加者23人
・最初に皆で「慈悲の瞑想」を行いました。

テキスト本
「瞑想経典編」ヴィパッサナー実践のための5つの経典 ※電子書籍の販売あり
今回の読書会のテキストは「II 瞑想による覚りへの道 Gelaññasuttaṃ」です。

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瞑想経典編:ヴィパッサナー実践のための5つの経典 | 出版 | サンガ新社 最初期の仏教経典から「ヴィパッサナー瞑想」の核心を理解するブッダの瞑想実践は脳の開発プログラム

・②感覚の変化を観察する(受随観)
・どんな感覚でも感覚は三つだけ、苦〔不快〕/楽〔快〕/不苦不楽〔普通〕
・私たちによく分かるのは、痛み/痺れ/痒みなど身体に起こる感覚
・痛み/痺れ/痒みなどは苦〔不快〕の感覚
・苦の感覚が変化し減っていくと、楽だと感じたりする
・苦〔不快〕/楽〔快〕/不苦不楽〔普通〕とは、「苦(刺激)の度合いの分類」
・①身随観では手の上げる下げるなど体の動きを観察する
・しかし、その時でも体の動きを感じている
・感じるから観察できる
・つまり感覚を観察している

・しかし、ヴィパッサナー実践や自己観察をはじめるときは、体の動きを観察することが分かりやすい
・坐って実況中継しているとき、お腹の「膨らみ/縮み」を観察しますが、これも「膨らむ感覚/縮む感覚」を観察している
・最初は「膨らむ感覚/縮む感覚」というのは不苦不楽〔普通〕の感覚で知ってる
・観察能力が上がっていくと、その感覚もまた違う変化が観えてくる
・猛烈に激しく変化していく感覚について、気づきによって追って知ることで、煩悩が抑えられ、異常や欲や憂い悲しみが制御されていく

・③心の変化を観察する(心随観)
・心(認識の働き)自体を観察するのは難しい
・感覚も心の働きの一部ですが、心自体はもっと強烈に変化し続けている
・心の観察とは、気分/感情の変化を捉えること
・感覚と共に気分や感情もコロコロ変わっていく
・経典には「貪りのある心を、貪りある心であると知ります」「貪りを離れた心を、貪りが離れた心であると知ります」
・「怒りのある心を、怒りある心であると知ります」「怒りを離れた心を、怒りが離れた心であると知ります」
・「愚痴のある心を、愚痴ある心であると知ります」「愚痴を離れた心を、愚痴が離れた心であると知ります」
・経典には16のリストがあります。
・心を純粋に対象として認識することはできない
・心と一緒に働く心所(感情/成分/しるし)を認識する
・「いま、怒りがある」「いま、欲がある」「いま、落ち込みがある」など
・怒りがあって怒りが消えたら「いま、怒りがない」と観察する
・そのように心を観察するのが心随観

・④現象の法則(変化にある共通性)を観察する(法随観)
・ヴィパッサナー実践を始めると、どんどん観察能力が上がっていく
・①から③の変化を追いかけ気づいていくと、観察スピードが速くなってくる
・瞬間、瞬間で実際に何が起きているのかが観えてくる
・現象の変化に気づき、妄想や思考ではなく正知することで、真理を発見に進んでいく
・最初は「膨らみ/縮み」を実況中継していても、「膨らみ/縮みも痛みと似た感覚だ、結局は感覚は苦なのか、体は苦で変化している」というような、現象の法則が観えてくる
・また痛みを詳細に気づく/観察していくと、痛みが現れては消えていく、その流れが止まらない
・絶えず変化し止まらない状態を、無常として発見するでしょう
・現象が苦であり無常であると発見した人は、「現象(動き/感覚/感情)には、実体がない、すぐ壊れるから価値もない、一定しない、」とも観えてきます。※無我の発見
・現象の本当の姿(真理)とは、お釈迦様が発見し説かれたものしかない
・それ以外のものはない
・ヴィパッサナー実践により、八正道や七覚支を発見し、四聖諦を発見する
・現象が無常/苦/無我であるという普遍的な共通性を発見する
・現象とは因果であり、因縁により成り立っていることなど、真理を全体的に発見する

・正知するとは
・物事を正しく知るためには、正念と正知が必要
・正念(サティ)とは、身受心法を観察すること
・正知(サンパジャーナ)とは、理解すること ※集中、自覚して行うこと
・正知(理解)をどのように育てるのか
・経典には下記のように書かれている
・「進むにも退くにも正知をもって行動する」
・「まっすぐ見るにも、あちこち見るにも、正知をもって行動する」
・「曲げるにも伸ばすにも、正知をもって行動する」
・「大衣と鉢衣を持つにも、正知をもって行動する」
・「食べるにも飲むにも、噛むにも味わうにも、正知をもって行動する」
・「大便や小便をするにも、正知をもって行動する」
・「行くにも立つにも坐るにも、眠るにも目覚めるにも、語るにも黙するにも、正知をもって行動する」
・このように正知する
・自分が今、何を行っているのか自覚をもって動く

・たとえば車の運転中に実況中継はできない
・しかし、集中して安全運転をする必要はある
・運転中、今の内外の状況を確認して、適切な行動を取る=正知
・日常生活の中でも、自分の身体をどのように動かしているのか理解しておく
・たとえば「掴む」「離す」「押す(伸ばす)」「引く」「回す」というような単純な動詞で実況中継して行動する
・そうすることで、物事の本当の姿が観えてくる
・今まで見ていた世界が幻覚であったと知ることができる
・ゲームやスマホいじり、掃除や洗濯、歯磨き洗顔などの行動も、指を押したり腕を伸ばしたり引いたりしているだけ
・重要で大事なことをやっているつもりでも、身体の動きはそんなもの
・しゃべるときも黙るときも感情に任せてしゃべるのではなく、注意してしゃべり自覚して黙る
・勢いに任せて迂闊に行動しない
・自分でよく知って、適切に集中して行う

★レポート②につづく

文章:MA
写真:LL

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