5月の関西ダンマサークル「読書会」のレポート(要約と感想)です。よければご覧になってみてください。何かの参考になれば幸いです。参加者は11名でした。ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
▼5/18関西ダンマサークル「読書会」レポート
・最初に参加者で慈悲の瞑想を行いました。
・経典解説「沙門果経」の4回目
・第三部「小戒(Cūḷasīlaṃ)」のセクション
・テキストは経典解説シリーズ「沙門果経」ページ140~158
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・戒律の第一「大王よ、比丘は、殺生を捨て、殺生から離れている。棒を置き、刀を置いている。恥じらいがあり、慈愛があり、すべての生き物を益し、同情して住んでいる。これが比丘の戒です」
・[Idha, mahārāja, bhikkhu pāṇātipātaṃ pahāya pāṇātipātā paṭivirato hoti. Nihitadaṇḍo nihitasattho lajjī dayāpanno sabbapāṇabhūtahitānukampī viharati. Idampissa hoti sīlasmiṃ.]
・このひとつの戒律を見ただけでも学びがある。
・単純に「生き物を殺ろす」という行為を禁止しているだけではない
・武器を置く、武器を持たない、という恐怖心からなる自己防衛さえも放棄する必要があるよう
・恐怖心は自我の錯覚から起こるもの
・恥じらいがあるとは、善悪を知っている、慚愧があること
・慈愛があり、生き物を益し、同情してというのは、命を理解し、生命を憐れむこと
・これからの項目が揃ってこそ「不殺生」という比丘戒となっているよう
・生き物を殺さないように注意して生きるだけでは不十分
・自己の心を制御し、心を貪瞋癡で汚さないよう気づきを保ち、恐怖心を乗り越えるために気づきを保ち、慚愧を知って、生命に対し慈悲を実践することが、不殺生戒を守ること
・その他の戒律項目を紹介
・「与えられないものを取ることを捨て、与えられないものを取ることから離れている。与えられるものを取り、与えられるものを待ち、盗み心がなく、自ら清潔にして住んでいる。これもまた、比丘の戒です」不偸盗戒
・「非梵行(あらゆる性的行為)を捨て、梵行を行い、非梵行から離れている。性的行為や粗野な慣行を離れている。これもまた比丘の戒です」梵行(不邪淫戒に関連)
・「妄語を捨て、妄語から離れている。真実を語り、真実と結ばれ、正直で、信頼され、世間を欺くことがない。これも、また比丘の戒です」不妄語戒
・「離間語を捨て、離間語から離れている。こちらの人々を離反させるため、こちらで聞いてはあちらで話すとか、あちらの人々を離反させるため、あちらで聞いてはこちらで話すということがない。離反した人々を結びつけ、仲よくしている人々をさらに仲良くさせ、和合を楽しみ、和合において楽しみ、和合を喜び、和合をもたらす言葉を語っている。これもまた、比丘の戒です」不離間語戒
・「悪口を捨て、悪口から離れている。過失がなく、耳に快く、愛情に満ち、心に響き、優雅であり、多くの人々に愛され、多くの人々に喜ばれる、そのような言葉を語っている、これもまた、比丘の戒です」不悪口戒
・「綺語を捨て、綺語から離れている。ふさわしい時に語り、事実を語り、意義を語り、法を語り、律を語り、心に残る、理由のある、区切りのある、意味を伴った言葉を適時に語っている。これもまた、比丘の戒です」不綺語戒
・綺語とは、軽薄な話、無駄話のことです。
・「種子類、草木類を傷つけることから離れている」
・「一食をとり、夜食を避け、非時の食物から離れている」※一食とは、午前中のみという意味
・「踊り、歌、音楽、娯楽を観ることから離れている。装飾、虚飾、粉飾のもとになる華鬘、香水、白粉から離れている。高い寝台や立派な寝具から離れている」
・「金や銀を受けることから離れている」
・「生の穀物を受けることから離れている」
・「生肉を受けることから離れている」
・「婦人や少女を受けることから離れている。女奴隷や男奴隷を受けることから離れている。ヤギや羊を受けることから離れている。鶏や豚を受けることから離れている。象や牛や牝馬牡馬を受けることから離れている。耕地や宅地を受けることから離れている」
・お布施されるものなら何でもよいわけではない
・余計なものはもらわない
・人格向上の邪魔になる俗世間の煩いから離れている必要がある
・サンガ(組織)としては、寺や建物、宅地などを受け取れる。それらは共同財産であり、個人私有はできない。
・「使いに行ったり、使いに出たりすることから離れている」
・在家の使用人にならない
・「売買から離れている。重量をごまかし、貨幣のごまかし、寸法のごまかしから離れている。賄賂や詐欺や虚偽といった不正行為から離れている」
・インチキ宗教家、ニセ坊主になってはいけない
・「傷害、殺戮、拘束、待伏、略奪、暴行から離れている」
・宗教家たちが、宗教の大義名分のもとに何でもあり、やりたい放題やっていたことを戒めている
・小戒のセクションは以上です。
・比丘の戒律は、禁止事項だけではなく生き方として、どのような生き方をしなければいけないかという意味合いが強いと思いました。
・気づきある生き方、心清らかな生き方が示されているように理解しました
・喋るときでにも、かなり気をつけなければいけません
・意味のある内容、そして愛語ですね
・戒律を守って生きるということは、気づきに直結するものだと感じました
レポートは以上です。何かご意見やご感想があれば、ぜひ教えてください。よろしくお願いいたします。
次回、関西ダンマサークルは6月15日(土)13時からの予定です。参加希望の方は、mayadevi@zeus.eonet.ne.jp までメールにてご連絡ください。参加URLをお知らせします。
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