いつも代り映えしませんが、関西ダンマサークル「読書会」レポートを送ります。個人の要約と感想です。理解の参考になれば幸いです。猛暑のなか休日に勉強会にご参加いただき、誠にありがとうございました。今回も内容を消化するのに、とても難しい内容でした。頭の中の理解を整理するのに、クタクタになったかもしれせん(難しい内容は個人的には面白いというか、気分が高揚します)。レポートは長文になります。興味があれば読んでみてください。
●読書会テキスト
https://drive.google.com/drive/folders/1XxSXPIyV_kpqCBI0WnvxE9BarnenD5Yw
▼2025年 7/12(土)関西ダンマサークル「読書会」
・参加者16人
・最初に皆で「慈悲の瞑想」を行いました。
・瞑想経典編「八正道大全」二回目
・今回はチャプター④から⑥まで読みました
・中部経典 第117「大四十経」の解説
・八正道と聖なる八正道
・この経典で、正見と聖なる正見(聖正見)という二つの正見があるとブッダが明言している
・ひとつは「有漏の、功徳の部分であり、素因の果となる正見」
・聖なる正見は、「無漏の、出世間の、道の部分である正見」
・煩悩が残っている有漏の正見とは、十個の項目について認めていること
①布施させるものはある
②献供されるものはある
③供養されるものはある
④善行・悪行の業の果報はある
⑤⑥この世、あの世はある
⑦⑧母はいる、父はいる
⑨化生の生けるものたちはいる
⑩この世とあの世を自らよく知り、目の当たり見て説く、正しく進み正しく実践している、沙門・婆羅門は世にいる
・つまり、業と因果法則について納得していること
・心の存在を認めていることを言います
・聖なる正見は、これと次元が異なります。
・聖なる正見は、慧・慧根・慧力・択法覚支が揃っていること
・気づき、自己観察、実況中継により、煩悩(捏造)が機能停止していることで、衝動がゼロになっている心
・見解が起こらない、見解を作らない認識状態
・覚りに達する一歩手前の心
・次に無常、苦、無我を認識することになります
・無常、苦、無我を認識してしまえば、心はもう後戻りすることはありません
・智慧=聖正見
①慧:智慧がある、煩悩が機能停止している状態
②慧根:五根(信精進念定慧)のひとつ、修行により煩悩がない状態
③慧力:智慧には巨大なエネルギーがある ※大気圏(世間)から宇宙(出世間)に進むロケットの推進力
④択法覚支:七覚支のひとつ、区別・分別できる能力
・極限に育った観察能力で、現象世界=概念を破り真理を見抜くことで覚りに至る=聖正見
・聖正見を得るために、セットとなるのが【正見・正精進・正念】です
・【正見・正精進・正念】が正見を追いかけ、さらなる【正見・正精進・正念】が聖正見に導くのだそうです
・いつでも正見が先頭であり、親分であり、筆頭であり、リードします。
・そして正見を得るための努力が精進であり、自己観察と実況中継という気づきの実践により、邪見を捨てます
・なので【正見・正精進・正念】がセット働きで、正見Ⓧをグレードアップさせていきます。
・グレードアップした正見Ⓧが先頭で、更にグレードアップした〖正見・正精進・正念〗が起こります。
・そして更にグレードアップした正見Ⓨが先頭となり、次にグレードアップした≪正見・正精進・正念≫が起こり
・次にグレードアップした正見Ⓩが先頭で、最終段階の〚正見・正精進・正念〛により正見Ⓩが聖正見となる
・そのように螺旋構造のように、正見が成長していくというイメージ、理解をしました。
・正念を実践することが正精進であり、結果として正見が現れる
・理解が難しい、とりあえず自己観察、実況中継の能力をコツコツ実践し向上させていくことですね
・この正見と聖正見の理解だけでも、頭の中がパンパンになりそうです。
・正見も正精進と正念も、どんどん成長、進化していくのだと思われます。
・次に出てくるのは、正思惟(しょうしゆい)と聖なる正思惟です。
※これはこれで、かなり文章が長くなってしまうので、改めてレポートするようにします。
・正思惟と聖なる正思惟の項目だけ書きます
・いつでも正見が先行し、邪思惟(間違った考え)を邪思惟であると知り、正思惟を正思惟であると知ることが正見になる
・邪思惟は三つ、①欲の思考、②怒りの思考、③害意の思考
・正思惟は三つ、①離欲の思考、②怒りのない(無瞋)の思考、③害意のない(無害)の思考
・聖なる正思惟は、また別です
・聖正思惟とは、考察・大まかな考察・思惟・専注・細専注・心を上げること・語行があること
・聖正思惟は、まったくの別物のような感じです。
・思考する機能はあるが、思考が働いていない状態らしいです。
・思考する機能が停止し、安定している状態
・「思考したい」という気持ち(衝動=サンカーラ)がゼロになっている ※ただし機能は残っている
・邪思惟と正思惟の内容は、これもとても面白く勉強になるのですが、ここまでにしておきます
同じ単語が繰り返し出てくるので、何が何だかややこしくて分からないと思うかもしれませんが、根気強く理解の整理をしてみると、「なるほど!」と思えるのではないかと思います。考えるのは面倒な方は、実践あるのみということでも問題はないと思います。お釈迦様は覚りに達する前の心の状態、八正道という八つの項目を使って精密に解説されています。衝動(サンカーラ)が徐々にゼロになっていく、という状況が窺い知れたような気もします。皆さんは、どのように理解し感じたでしょうか?また感想などあれば自由にお聞かせください。
●次回、関西ダンマサークル「読書会」
8月24日(日)13時から よければご参加ください。
文章:MA
写真:LL





コメント