8/2(土)関西ダンマサークル「みんなでダンマ・ディスカッション」の内容レポートです。
酷暑日でしたので、オンラインで11名が参加しました。皆さんご参加いただき、誠にありがとうございました。皆さんの怒りについての体験をお聞かせいただき、ありがとうございました。このレポートでは、テーマの内容について個人の要約と感想を書きます。よければ読んでみてください。長文になりますが、理解の参考になりましたら幸いです。
●今回のテキスト
「怒らない練習」怒りの種類
「餓鬼事経」第5話 塀の外、第13話 離輪廻者
▼2025年 8/2(土)関西ダンマサークル「みんなでダンマ・ディスカッション」
・参加者11人
・最初に皆で「慈悲の瞑想」を行いました。
・怒りに気づき、正体を知る
・怒りという感情であり煩悩
・心という認識機能で発生する副産物
・六根に刺激を受けると感覚が生じる
・感覚は三種類、➊快(楽)、➋不快(苦)、➌普通(不苦不楽)
・感覚を判断することで感情(煩悩)が生じる
・基本的には➋不快な感覚が生じると、「嫌だ(拒絶)」という判断と同時に怒りが生じる
・基本的に➊快の感覚が生じると、「もっと欲しい(欲望)」という判断と欲が生じる
・基本的に➌普通の感覚が生じると、「好き・嫌い・面白くない(止められない、理性がない、判断できない)」という判断と無知が生じる
・怒りの分類は10種類とされる
①基本的な怒り〈dosa〉楽しくない、つまらない、退屈だ、などの暗い気分
※②~⑩は①の発展したもの
②憎悪〈vera〉外見に現れるほどの高まった状態、歯を食いしばったり、手が震えたり、体がこわばったり、自分で感じられる
③怨み〈upanāha〉繰り返し思い出し増殖している怒り、忘れがたいという特徴
④軽視〈makkha〉相手の良いところ能力を「大したことない」と軽視する。相手の悪いところ弱点を見たい気持ち
⑤張り合い〈palāsa〉相手と戦い続けること、相手を潰そうと続けること。相手に勝ちたいという気持ちで攻撃する
⑥嫉妬〈issā〉相手の悪いところを見たいという気持ち。私には相手のような長所がないのかと羨むこと
⑦物惜しみ〈macchariya〉ケチ、相手に自分のものや幸せや楽しみを分けたくないという気持ち。相手と喜びを共有できない、独占したいようとすること
⑧反抗心〈dubbaca〉相手の忠告やアドバイスに反発する気持ち。コミュニケーションを拒絶すること。人間としての成長を止めてしまう
⑨後悔〈kukkucca〉過去の失敗などを思い出し自分に向かう怒り。過去に囚われ前に進めなくなり、成長が止まる
⑩激怒(妄想による異常な怒り)〈byāpāda〉はっきりした理由がなく、誰でもいいから相手を壊したい、不幸にしたい感情
・怒りの感情は、イヤだ、つまらない、落ち込みなどの負の感情
・「いま楽しくない」ということが怒りの感情がある状態
・なので「楽しい」「わくわくしている」「元気」と喜びがある状態は怒りがない
・喜びがない状態
・怒りの感情に気づくことが大事
・感情に気づけば対処ができる
・怒りの基準は「自分自身」
・暗い感情、喜びが失われた感情が強くなると。強烈な怒りになっていく
・二つの大きな分類としての感情は、欲と怒り
・これはバージョン違いの感情
・花を見てキレイだと思うと欲の感情が生れている
・花を見てどうして枯れてしまうと悲しくなると怒りの感情
・「見たくない」「嫌だ」「やめたい」という気持ち
・感情の根拠は、自分自身です
・花=良いもの、生ゴミ=嫌なもの、と区別する基準を持っている
・ある出来事の解釈による
・客観的に見れば同じ出来事でも、状況により喜びが生れたり怒りが生れたりする
・同じ出来事でも、生れる感情は正反対だったりする
・自分の精神状態によっても、怒りが生じやすかったりする
・体調が悪いと不機嫌になる
・私たちは感情に振り回されている
・心と体のコンディションを整える
・感情、気持ち、気分を切り替える方法を身に付ける必要がある
・怒って本当に良かったことがあるか?
・怒りの代償を知る
・「怒りによるメリットがある」「一度ガツンと怒ったら、相手の態度が良くなった」「不満をため込むより怒ってスッキリした方良い」という主張もある
・怒りの感情は、人の心を波立たせる
・同時に周りの人にも不安を与える
・怒りをぶつけられた人を苦しめる
・自分の感情を周りにぶつける人は、相手のブラックリストに載る
・信頼されない、見放されてしまう、孤立してしまう、相手に恨まれる
・怒りを発散さることで、一時は楽になった気がするが、それで怒りの原因がなくなったわけではない
・怒りの種火を抱えた状態のままになる
・人間関係を破壊している
・満足している人は落ち着いている
・落ち着いている人は安らか、生きる喜びを感じられる
・怒っている状態より、平安な方が良い
・怒りは感情のムダな浪費
・怒り必要はない、自分が損するだけ
・理性が必要、理性で対応する
・怒りで得られるものは何もないと知る
以上です。
怒りという感情は、やっかいなものです。自分の心で発生しているので、自分で制御するしかありません。一般的に慈悲と理性を育てることで予防しています。あと怒りの発生源・原因である自我(自我の錯覚)があるので、無知の部分を取り除かないといけないのだろうと理解はしていますが、実践・実行は難しいです。また自分に発生しやすい怒りの種類もあるなと感じます。性格という傾向性があるのだろうと思います。怒りについてのおさらいでした。
あと藤本晃先生の「餓鬼事経」を紹介し、一話を読みました。餓鬼という巨大な生命次元があり(そこには先祖/縁者がいっぱいるとか)、行為と結果があること、心という「知る」働きによる、善行為と廻向(功徳の指定)と随喜について学びました。功徳とは、善行為による心に発生する喜びのことであること、それを廻向ということで「○○さんのためにやりました」と指定してあげること。より広い心で「一切衆生/生きとし生けるもの」と指定してあげ、手放す練習・喜ぶ練習であると理解しました。下記に餓鬼事経の第5話に出てくる偈文を紹介いたします。
★次回の関西ダンマサークル「読書会」
8月24日(日)13時からです。よければご参加ください。

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