5月26日(日)に初心者指導有りの関西月例冥想会が行われます。詳細はこのお知らせバーをクリックください。

レポート公開|2月17日(土)関西ダンマサークル「zoom読書会」

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今さらながら2月の関西ダンマサークル「zoom読書会」レポートを送ります。よければ目を通してみてください。各自の修行の参考になれば幸いです。参加者は14名でした。皆様ご参加いただき、ありがとうございました。

▼2/17 関西ダンマサークル「zoom読書会」レポート
・最初に慈悲の瞑想をしました。
・テキストは経典解説シリーズ「沙門果経」の六師外道の部分
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0BTPHTS9B/jtheravada-22/
・アジャータサットゥ王がブッダと対話する経典です。
・これまでに会った六人の宗教家たちの教えを王様がブッダに伝えます。
・今回は唯物論者の二人と、道徳肯定論で苦行好きの一人の解説でした。
 ③唯物論者(無神論、快楽主義)…アジタ・ケーサカンバラ〔Ajita Kesakambala,阿耆多翅舎欽婆羅〕
 ④無因論的感覚論の唯物論者(七要素説、常住論)…パクダ・カッチャーヤナ〔Pakudha Kaccayana,婆浮提伽旃那〕
 ⑤道徳肯定による自己制御説(苦行主義、ジャイナ教)…ニガンタ・ナータプッタ【別名:マハーヴィーラ】〔Nigantha Nataputta,尼乾陀若提子〕

・唯物論は「物質が存在するだけ」という理解だが、その中でも二種類ある。
・違いは魂の絶対性と断滅性の二種類に分類される。
・③アジタ・ケーサンカンバラ師は、唯物論者で魂を認めるが、魂は死んだら消えてしまうと考える。
・そして、宗教や文化を否定する。
・物質は、地水火風しかない。あと感覚器官があるだけ。
・死ねば骨だけが残る。
・行為には意味がない。

・④パクダ・カッチャーヤナ師は、唯物論者で魂を認め、魂は絶対的で不滅だと考える。
・七要素とは、絶対的な地水火風・苦楽・命(魂)という物質があると考える。
・魂は絶対的であり、何の影響も受けない。

・唯物論も極端な考え方ですが、当時バラモン教の支配による階級・差別社会では人々の救いであった。
・バラモン教に虐げられ搾取されていた人々が反発や抵抗した場合の、免罪符的な効果が唯物論にあったよう。
・当時の一般大衆には受け入れられた教えのようだが、現在では唯物論の教えはほとんど残っていない。
・現象の真実や真理はどうとかという教えではないので、心が清まることがなかった。
・唯物論を聞いたアジャータサットゥ王も、教えを聞いても心の慰めとはならなかった。苦しみが癒えなかった。

・⑤ジャイナ教の開祖であるニガンタ・ナータプッタ師は、大変尊敬されていた人物だったようです。
・ジャイナ教は現在でも残っている宗教です。非所有や非暴力(アヒンサー)や不殺生を厳密に守る教えとされます。
・非暴力や不殺生を厳密に守るので道徳肯定論なのですが、しかし極端過ぎます。菜食主義もあります。
・それが苦行主義に繋がります。
・ジャイナ教の参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=fwrZeo1Y8pI
・過去世のカルマがあり、魂が汚れているので苦しむという考え。
・魂の汚れは、苦行することによって落ちる(キリスト教にある原罪に似た考え方)。
・苦を感じることで、苦を消費させられると思っている。
・苦行は四種類ある。
・徹底的に苦しみを味わうことで、魂がどんどん清らかになると考えている
・しかし、誰もが苦行できるわけではないが、人々は苦行が好き。
・自分にはできない苦行している人を尊敬してしまう。
・現代にも苦行はある。バラモン教から派生したヒンドゥー教でも苦行がある。
・ヒンドゥー教の苦行発表会(クンブ・メーラ)で、ナーガ・サドゥという聖者たちが自分の肉体や生殖器を痛めつけたり、大量の大麻を吸ったりする苦行をやっている。
・キリスト教やイスラム教でも一部で苦行がある。仏教でも苦行をやっている人々もいる。
・人間は苦行が好きになるようです(脳が何かしらの刺激を求めているのかも)。
・当時、苦しみの多かったインド社会で、人々が苦しみを感じときに「この苦しみで魂が浄化される」と自分に言い聞かせ、心を慰めたのかもしれません。

・特権階級(バラモン人)が権力を振り回し、命の危機が隣合わせの厳しい生活の中で、人々が救いを求めたのが六人の宗教家たちだったようです。それぞれの教えは
バラモン教に対するアンチテーゼのような感じにも受け取れます。
・あと一人、⑥不可知論者であるサンジャヤ師については次回の勉強会で学びます。
・六師外道は間違った見解ではありますが、人間がいる世の中に起こり得る見解とも言えます。
・それは宗教であったり、思想であったり、政治や経済という人間の生き方や生活という場面の根底になっているのが見解であると思います。
・人々が苦しみから逃れるために、認識からいくつかの見解パターンを見つけたのだと思われます。
・しかし、その見解の中には救いは見出せなかった、心が清まることがなかったのでしょう。
・そんな中、釈迦牟尼仏陀が現れ、善い至る道、心を清らかにする方法を説いたと理解しています。

まだ経典では世間の見解についての説明部分です。次回ぐらいに仏教の話に入っていくだろうと思われます。お楽しみに!

次回、関西ダンマサークルは4月28日(日)13時からの予定です。もし興味がありましたら、どうぞご参加ください。お待ちしています。

マーヤーデーヴィー精舎 | 兵庫県...
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